ほどよい愛
「そうか。今朝電話したら、意気投合して今日は二人で買い物行くって言ってたな」

そう楽しそうに話す葵の声を思い出すと、とにかく会いたくなる。

ここまで惚れてるのに気付いてしまって、自分の未来をどうしたいのかも気付いてしまった。

そんな感情も…悪くないな。

「葵、高校の時から相模さんに救われてるんです」

「…は?…高校って?」

「はい。だから、彼女を裏切る事はしないで下さい」

突然の慎也の言葉が理解できない。

高校って…そんな昔に葵と会った記憶なんてないぞ。

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