私の先生③15才のチカラ
息子は言った


亡くなったお父さんに聞いたんだ…


お母さんはお父さんにとって、子供の頃からの初恋の人だったんだって…
だからお母さんと一緒になれてとっても嬉しかったって…
幸せだったって…

でもお母さんは、本当は何もかも違う道へ進みたかったに違いないって…


お母さんは、自分の大切な人たちを傷つけるのを一番怖がってた


お母さんは、周り人の為に本当の自分を隠し続けるつもりかもしれない



もしもお父さんがいなくなったら、お前が支えてやって、いつかお母さんの心を自由にしてやって欲しいって


約束したんだ俺



息子はそう私たちに話してくれた


私は流れる涙を止めることができなかった






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