季節を旅する者
「さっきから勝手なこと言ってんじゃねーよ!」

「大地こそあたしの気持ち、わかってないくせに!」

「わかんねーよ!

もう勝手にしろよ!」

「勝手にしてやる!」

俺たちはくるりと背を向けた。

美江は自分の帰り道へ―たぶんナイスに寄るだろう―

俺はその反対の道へ歩いた。
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