彼女の嘘と俺の嘘


シバ> あまり期待せずに気長に待ってくださいませ


『わかった。期待して待ってる』


シバ> もう!


『ハハハ……』


 サキには頑固なところがある。

 相手が不快な気持ちになる個人的な情報は、きちっと線を引いて質問してこない。


 やっぱり本心は顔を見たかったんだと、サキの女の子らしい一面がわかってほっとした。


 聞きたいことがあればなんでも聞いていいんだよ、サキ。


 ただし、答えは“嘘”になってしまうけど……。

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