彼女の嘘と俺の嘘
『そんなつもりじゃなかったんだけど……』
シバ> 病気やナオキという存在のこと……伝言に書いていることが本当だって言ってくれたほうがマシだったよ。
『ご、ごめん』
シバ> いいよ、謝らなくても。でも、これっきりだね
『えっ?』
シバ> 女の子の友達もいるし、寂しくないでしょ。いままで楽しかったよ、サキ。バイバイ
『待って、シバ!こんな別れ方嫌だ!』
サキの叫び声が聞こえたが、おれは無視してチャットルームを退室し、ハロー・メッセンジャーからログアウトした。