彼女の嘘と俺の嘘


シバ> そうか、梅雨の時期に生まれたから雨が好きなんだ


サキ> そうかもね(^_^)


それからおれたちはパスワードを打ち込み、ハロー・メッセンジャーを読み込んだ。


 ウィンドウを開くと画面上部に様々な機能を配列した帯状のツールバーが出てきた。


 お互いのアバターが並び、下部画面に白地のチャットスペースがあるのはオセロと共通している。


サキ> こんにちわ


シバ> こんちわ!


 改めて挨拶をすると見慣れない文字とプルルル……という電話の呼び出し音が流れた。

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