アタシの歌を聴きなさい!
『何か…変?』
『いっ…いいえ!!
えっと…暑く…ないですか?』
ひぃいぃいっっ!!
アタシ…なんて質問を…っ!
とっさに出てしまった言葉にアタシは深く後悔した。
葉桜さんは少し眉をひそめて
『あはは…変だよね…
真夏にニット帽かぶってる奴なんて俺ぐらいかな…
実は…高校行ってなくてさ
…不登校ってやつ?
…それで、知り合いとか同級生に会いたくなくて
こうして隠してるってわけ』
葉桜さんのメガネの奥の瞳は
少し、くもってるようだった。
葉桜さんに辛いこと言わせちゃった…
アタシ……最低………