アタシの歌を聴きなさい!




『きもオタレーーイちゃん!
何してんのぉ?
また絵描いてんのぉ?』



休み時間がアタシの1番、きらいな時間。



彼女が数人の友達とアタシを囲んで“笑い者”にする時間。

この短い時間が、アタシにとっては1時間授業をうけているよりも長い。




『い…いえ。もうアタシ…かっ描いてないです』




1年生の時は休み時間が待ち遠しかった。

授業中考えてたイラストのデザインを思い切り描けるから


その時には友達もいて
イラストのリクエストなんか聞いたりして、とても楽しかった…。




『あっそ。またキモイ絵見せてもらおうかと思ったんだけど…残念』

『あれ、まじきもかったよねー!目が超デカイの!』

『あはは!そうそう!名前とか付けてたよねー!“ミユ”だったっけ?誰だよみたいな』







まさか自分が描いたイラストが原因で、こんな目に合うとは思わなかったんだ。


ただアタシのイラストを描きこんだノートを見られただけ…




だだそれだけ…なのに…





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