アタシの歌を聴きなさい!
もぅ何も喋りたくない。
誰の声も聞きたくない。
この席から、この教室から、この全てから逃げ出してしまいたい。
ぎゅっと目を閉じて
そう思った。
ふと頭の中で何かが過った。
葉桜ミツキー…
菊池司とゆう存在ー…
“そうだ…!”
“アタシは葉桜さんのことが知りたいんだ…!”
“若宮さんに聞くのは恐いけど…何か知ってるかもしれない…”
『あ…………あの………』
固く閉ざされた口が
紐解かれるように開いた。