ぶり女となりやん
「あっ、ねえ、何て呼べばいいのっ?」


今までの呼び名は
あの男・まさとさん

「…田丸様か、まさとで、」


うんっ明らかに
まさとがいいよねっ


「じゃあまさとさんでっ」

「普通田丸様だろ、」

なんだこいつ、
みたいな顔をした。

「あたしのことは里佳でいいですよっ?」


「いや、ぶりで」

そういって笑った。


「…ふざけないで、」


そういって
ジュースを飲んだ。


「おいし〜っ!!」


あまりの美味しさに
大きな声を
出してしまった。


「だろっ、ここは高いからな」


自慢気な顔っ、


「…もういこっ」

むかついたから
腕をひっぱって
店を出た。
< 35 / 50 >

この作品をシェア

pagetop