元カレ教師
みやびちゃんのお家
その日の授業も終わり、下校時刻。
部活のある人は部室に向かい、何もない人は下駄箱に向かう。
あたしはみやびちゃんと一緒に下駄箱に向かった。
「ねぇ妃奈ちゃん、今から暇?」
「うん。
暇だよ。」
「私の家来る?」
「え!?」
「そんなにビックリしなくても。」
「ご免。
いきなりだったからつい。」
「そっか、ご免ね。」
「いいよ。
でさ、いいの?
みやびちゃんの家行っても?
今日習い事とかないの?」
みやびちゃんと言えば、毎日が習い事の日々である。
お茶、お花は勿論、お琴に日本舞踊に、ピアノ、ヴァイオリン…実にいろいろ。
「うん!
今日は本当はピアノなんだけど、先生が体調崩されてお休みなの。
だから今日は空いてるの。」
「そうなんだ。」
「だから、妃奈ちゃんさえ良かったら家な遊びに来ない?
こういう機会ってあんまりないから。」
「ありがとう。
でも…」