元カレ教師


風がとても心地よかった。


夜の街は綺麗だった。


信号が赤だった。


勿論、気持ちよく走っていたバイクも止まる。


「滝沢、一旦オレん家寄っていい?
荷物邪魔だから!」


信号が青に変わった。


「良い!」


あたしはそれだけ叫んだ。


バイクは左折し、北条先生の家の方向に向かって行ってるのが分かった。


…あたしはどんどん懐かしい気持ちになっていった。


見覚えのあるお店、学校、マンション…


道が進むに連れ、見覚えのあるものが次々と目に入る。


昔よく歩いてたなぁ…


< 150 / 513 >

この作品をシェア

pagetop