元カレ教師


『滝沢』って呼び方が、あたしの胸に突き刺さった。


「うん…」


「はい、だろ?」


「はい。」


そっか


もう元カレと元カノでもない


教師と生徒なんだね。


その事実は、思ったよりも重くのしかかってきた。


「それだけだから、もう帰っていいよ。」


「すば、北条先生、」


「どうした?」


「…何でもない。さよなら。」


あたしは彼のさよならも聞かずに準備室を後にした。

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