元カレ教師
「滝沢、ご免な?」
ご免なじゃすまないかもしれない。
そう思った。
雷が落ちたような報告は、あたしに頭痛を与えた。
本当に、皆に何言われるか…
だが
どうしたらいいか分からない。
全員が見ていた事実を曲げるなんて出来ない。
「先生、どうするつもりですか?」
「オレはどうも。」
「どうもって!!」
「オレは…生徒を助け、心配して様子を見ていただけだ。」
そう言い切った北条先生の表情も、陰りがあった。
問題はそう簡単なものじゃない。
分かっているんだ。
あたしは少し暗い保健室に不安を覚えた。