元カレ教師
広がる怒声が澄みきった空気いっぱいに広がった。
「そうだろ?
しかも、何で彼奴何だよ?」
彼奴?
滝沢さん?
まさか…
あたしは考えを消そうと一瞬目を瞑る。
あるわけがない。
彼は教師、
彼女は生徒。
自分のことを棚に上げるようだが、若いうちの誤りという事はある。
それに、相手は北条昴。
本気で恋する生徒だって、いない事もないだろう。
だが、逆というのはあり得るのだろうか?
恋愛なんて考えてやる事ではない。
人間の本能の問題だ。
だが、だからといって、もう誤りなんて言ってられない大人の男が、そんな事…