元カレ教師
不思議そうに言う阿紗子。
それに顔を曇らせた未来。
あたしはあのメールを思い出した。
絶交して。
だから気軽に話しかけたりするのも止めて
何で?とか聞きに来る事もしないで
そういえば、最近みやびちゃんの事考えなくなったな。
今は、そう
あたしの頭の中は未来でいっぱいだったから。
もうすぐ居なくなってしまう親友との時間が何よりも貴重で大事なものだ。
だけど、道路の向こうに見える昔の友人の事はとても気になった。
「妃奈?」
未来が心配そうな目であたしを見た。
「あ、ご免ご免。
行こっか。」
あたしはそう言って前を向いた。
その時だった。
「え?」
振り返ると、阿紗子が呆然と道路の向こう側を見ていた。