元カレ教師
…はぁ…
最悪…
こんな日に限って、手伝ってくれそうな阿紗子は学校を休んでいるし、みやびちゃんはクラスが違うから無理だし…
あたしは運ぶべきボール達を一旦下に下ろした。
しかもこの学校の体育倉庫、運動場とは校舎を挟んで反対側にある。
ぐるッと校舎を回るのが疲れるから、近道で校舎内を通っているが、あまり変わらないような気もした。
重い荷物と遠き道のりの相乗効果に、あたしはより一層苦しんでいる。
「もう嫌。」
今は誰もいない廊下でポツリと呟く。
すると後ろの方から声がした。
「滝沢?」