元カレ教師


その時だった。


ギシャ


鈍い音がした。


あたしはハッと息を飲んだ。


誰かが鍵を開けようとしている。


あたしはごくりと唾を飲んだ。


外の光がもうすぐ差し込む。


だけどそれは、来てはいけない未来の始まり。


あたしは北条先生を見た。


北条先生も焦っているようだ。


ギィィ…


倉庫の扉の隙間から光が差し込む。


あたしは思わず目を瞑った。


もう駄目だ…


恐怖から目を反らしたあたしは、自分の体を抱いた。


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