元カレ教師
「終わったー!!」
プリントの整理が終わった瞬間、あたしは思わず叫んでしまった。
気付けばもう日の光が見えない景色が、如何に時間がかかったかを教えてくれた。
「ありがとな。」
北条先生は言った。
あたしは笑顔で頷いた。
「これ量多くて、手つけるの面倒くさかったんだよな。」
そう言って北条先生は悪戯っぽく笑う。
つまりあたし、マジでパシリやらされたって事?
ちょっとそこは頂けない。
だがその事に反論するだけの元気は、疲れきっているあたしに有るわけがない。
「じゃあ、あたしはこれで。
さよなら。」
あたしはとにかく早く家に帰ろうとした。