元カレ教師
冷たい視線が突き刺さってくる感じがした。
あたしは恐る恐る後ろを振り向く。
北条先生のことが好きな女の子の視線。
あたしは思わずヒヤッてした。
その視線が途切れたのは、戸田がいきなり話始めた時だった。
「よし!
では毎学期恒例、『戸田ちゃんの大掃除籤引き』を行う!!」
清々しい空気は戸田の周辺にしか存在しなかった。
『戸田ちゃんの毎学期恒例大掃除籤引き』とは、その名の通り、大掃除の場所を籤引きで決めるという、この世で最もどうでもいい籤引きである。
「ちなみに今回の1番の当たりはオレと中庭掃除だ!
ちなみに3名!」
うわー
それ絶対嫌じゃん。
罰ゲームじゃん。
「それで1番のハズレは1人で小部屋掃除だ。」