先輩★内緒の片思い
よしっ!




私としては最高のスパイク。


たぶん女バレのメンバーが相手なら確実に決まった。


しかし、岸谷先輩は正確にコースを読み、倒れこみながら腕を伸ばして拾った。


ただ、さすがに私のところに戻すことはできなかった。


大きく左に逸れたボールを追って、私は砂浜を走った。




今度は落とさない!



必死に腕を伸ばし、飛び込んだ。



よし、届いたっ!



かろうじてボールを上げ、ローリング。


自分が走っているとき、岸谷先輩もボールを追ってきているのを視界の隅に感じていたので、すぐに立ちあがる。


思ったとおり、岸谷先輩がすぐそばにフォローに来ていて、私が上げたボールをアンダーで高く高く上げてくれた。


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