先輩★内緒の片思い
おわわっ!?




間抜けにも、ボールは慌てた私の頭のてっぺんに落ち、ポーンとバウンドして砂の上に落ちた。




「いたっ」



私が頭を押さえると、岸谷先輩は私に背を向けた。


「終了だ!
そろそろ帰るぞ!」


「は~い~」



私はボールを拾って岸谷先輩の後を追った。



ああ、残念。


もっとやってたかったなぁ。


なんかすごく貴重な時間だった。


岸谷先輩と2人だけの大切な時間。



岸谷先輩なら、私がどんなボールを打っても拾ってくれる。


絶対落とさないでくれる。


そんな全幅の信頼を寄せることができて、すごく幸せだった。


またいつか、先輩と対人できたらいいなあ……




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