先輩★内緒の片思い

帰りの車では、私は来る前から考えてきた作戦を実行した。


名づけて、『真菜香と南君くっつけ作戦!』


って、そのまんまなんだけど。



往きと同じように最後列に座ろうとする武内の腕を引っ張り、声を掛けた。


「あのさ、例の文化祭の件、ちょっと打ち合わせしない?」


武内は了承してくれた。


で、私は真菜香を最後列に押しやった。



「ごめんね、真菜香、ちょっと武内と例の件、相談させてね」


「ああ、うん、もちろんいいよ。
もともと私が頼んだことだし」


真菜香は何の疑いも抱かず、最後列に座ってくれた。


当然その隣には南君。


ふふふ、成功!


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