先輩★内緒の片思い
「すごいねー、全然ボール落ちないよ」


「かっこいいね」



そうでしょそうでしょ、かっこいいんだよ、岸谷先輩は!


思わずにやけてしまう。


別に私の彼氏でもなんでもないんだけどね。


それでも、自分の好きな人が褒められるのはなんとなく嬉しい。



「優希、次の指示」


いつの間にかそばに来ていた真菜香に小さく声を掛けられ、我に返った。


「あ、ごめん」


私も小声で謝り、顔を上げて叫んだ。


「1年ボール!
対人!
オーバーから!」


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