先輩★内緒の片思い
見ると、真菜香は近づいてきた南君を見て、恥ずかしげに微笑んでいた。


付き合い始めたって言っても、まだ初々しいなあ。


南君に気を取られていた真菜香は、私に話を振られ、慌てて真顔になった。


「え、わ、わ、私?
私は文化祭当日は舞台担当だから、無理だよ~。
っていうか、そもそも技術的に絶対無理だし。
優希の代わりができるとしたら夏美じゃない?」


「そっか、じゃあ、今夜にでも夏美に頼んでみるよ」


私が言うと、武内は頷いて、コートの隅においてあったルーズリーフを持ってきた。


「これがさ、簡単に描いた振り付け。
ちょっと曲かけてみるからさ、曲に合わせて見てくれるか?」


私達は武内が描いてきた絵を床に広げ、輪になって座り頭を寄せ合って見た。


と、その時。




「おまえら、なにやってんの?」


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