先輩★内緒の片思い
南君みたいに口には出さなかったけど、私は心の中では南君に大いに同意した。


思わず顔がほころんだ。


と、真菜香と目が合った。




あっ、やばっ!




私は慌てて表情を引き締めて武内の絵に視線を向けた。


うわぁ、今の私、明らかに挙動不審だったよね?


真菜香に変に思われなかったかな……


ちらっと真菜香の方を窺ったけど、真菜香ももう武内の絵に目を戻していた。


大丈夫、だった、かな?




「どう?河野、できそう?」


武内に声を掛けられ、私は顔を上げた。


「え、えっとー、ちょっとよくわかんないとこもあるけど……
とりあえずやってみようか!」


「おお!」



< 220 / 388 >

この作品をシェア

pagetop