先輩★内緒の片思い
私は腕を下ろし、頭を抱えた。


「マジで?
武内にやらせればいいじゃん」


「男女共にキャプテンはやるんだよ」


「うそぉー、勘弁してよ~」


「持ち時間3分だから、考えておいてね」


「真菜香ぁ~」


私が真菜香に抱きつこうとすると、真菜香はするりとそれを避けて立ち、声を張りあげた。




「1年生、そのまま聞いて!
OB・OG会当日、1年は男女共に出し物をしてもらうから、何をやるか考えておくこと!
ちなみに去年は男バレはダンス、女バレは歌を披露しました。
ちゃんと練習しておいてねー!」


とたんに、1年からブーイングの声が上がった。


しかし、真菜香は気にせず席についてニヤリと笑いながら、私の顔を見た。


「1年にもやらせるんだから、優希もガンバレ!」


うーーーっ!


可愛らしい真菜香の微笑みが、このときばかりは小悪魔に見えた。


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