先輩★内緒の片思い
「すみません、ありがとうございます」


「おう」


岸谷先輩は首のタオルを取ると、放り出してあったシャツを着た。


裸じゃなくなってちょっとほっとした。


でも……




うー、ほら、2人きりだと、なに喋っていいかわかんなくて、気まずいんだよな。


どうしよう。




岸谷先輩も無言でシートベルトを締め、車を出した。


しばらく走って赤信号に引っかかったとき、岸谷先輩が私の方を向いた。


「メシ食ってくから家に電話しろ」


「はい?」


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