先輩★内緒の片思い
そして今日、俺は1時過ぎに家を出た。
途中渋滞にはまっていると、真菜香から電話が入った。
《お兄ちゃん、大変なの!
優希を助けてあげて!》
『あ?何があった』
《お兄ちゃん、今どこ?
まだ家にいるの?》
『いや、車で高校に向かってる途中だ。
それより河野に何があった?』
《とにかく急いで体育館の舞台裏に来て!》
真菜香はそれだけ言って電話を切った。
『おい!』
ふざけるな、どういうことだよ!
河野を助けろだ?
何があったのかもわからなくてどう助けりゃいいんだ。
その後、真菜香に何度も掛け直したけれどつながらず、俺は焦った。