先輩★内緒の片思い
「河野」


私は顔を上げた。


「はい」


何だろ?


「ずっと気になってたんだが、なかなか言う機会がなくて言えなかったんだけどさ……」


「はい」


なんとなく歯切れの悪い先輩。


「あの川原でのことなんだが……」




ひゃっ!


突然、あの日抱きしめられた腕の感触が思い出されて、私は頭に血が上った。


先輩、な、なに言い出すつもり!?


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