先輩★内緒の片思い
「あのお、先輩」


「なんだ」


「私、自分にもお土産買いたいんですけど、もうちょっと時間、いいですか?」


すると先輩はちらっと腕時計を見て言った。


「あと5分だけだぞ。
遅くなると道が混むから」


「はい!」


嬉しくなって笑顔で返事をすると、逆に先輩は小さくため息をついて私から離れていった。


あきれられちゃったかな?


でも、初めての先輩との遠出デート。


何か記念になるものが欲しい。


私はぐるっとお土産屋さんを見渡した。

< 379 / 388 >

この作品をシェア

pagetop