先輩★内緒の片思い

母お手製のハンバーグを堪能すると、真菜香は「もう遅いから」、と帰り支度を始めた。


すると、母が私に向かって言った。


「優希、悪いんだけど、真菜香ちゃん送りがてら、コンビニで卵買ってきてくれない?」


「ああ、OK」



コンビニは真菜香の家の少し先にある。


私は、自転車を出してきて、真菜香と連れ立って歩き始めた。


私の自転車には荷台がついていないので二人乗りはできないけど、帰りは乗って帰ってくるつもりだった。



歩き出してすぐに真菜香が私の顔を見た。


「あ、そうだ、忘れるところだった。
あのさ、優希、夏休み入ってすぐの週末って空いてる?」


「夏休み?
まだ何も予定ないけど」



真菜香に言われるまですっかり忘れてたけど、あと10日ほどで夏休みだ。


< 47 / 388 >

この作品をシェア

pagetop