先輩★内緒の片思い
母お手製のハンバーグを堪能すると、真菜香は「もう遅いから」、と帰り支度を始めた。
すると、母が私に向かって言った。
「優希、悪いんだけど、真菜香ちゃん送りがてら、コンビニで卵買ってきてくれない?」
「ああ、OK」
コンビニは真菜香の家の少し先にある。
私は、自転車を出してきて、真菜香と連れ立って歩き始めた。
私の自転車には荷台がついていないので二人乗りはできないけど、帰りは乗って帰ってくるつもりだった。
歩き出してすぐに真菜香が私の顔を見た。
「あ、そうだ、忘れるところだった。
あのさ、優希、夏休み入ってすぐの週末って空いてる?」
「夏休み?
まだ何も予定ないけど」
真菜香に言われるまですっかり忘れてたけど、あと10日ほどで夏休みだ。