先輩★内緒の片思い
「ねえ、ちょっといい?」


「いや、よくない」


面倒なことを言ってきそうな予感に従い、俺はぶっきらぼうに答えた。


「なによお、ちょっとだけだから!」


追ってくるのを無視して部屋のドアを開けた。


荷物を降ろして椅子に座り、あとから部屋に入ってきた真菜香を見た。


「どうせろくでもないことだろ」


思い切り眉間にしわを寄せて言い放つが、これくらいじゃくじけないのが真菜香だ。


案の定、俺の不機嫌を無視して話を進めてきた。


「別にろくでもないことなんかじゃないよ。
あのさ、海行かない?
来週の土曜日」


「はあ?
なんでおまえと海なんか」


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