先輩★内緒の片思い
「海なら勝手に電車で行け」



んー、新しいメールはないか。



「えー、だって荷物かさばるし~」



最近、メールも減ったなあ……



「うっさい、ほらもう出て行け」


俺はケータイを閉じて立ち上がり、真菜香を部屋から追い出しにかかった。


「ちょっ、お兄ちゃん、いいじゃんケチ、いじわる!」


真菜香の抗議を無視して、俺は部屋のドアを閉めた。



誰が16にもなる妹の子守りなんかするか。


冗談じゃねえ。


しかも彼女も一緒にだと?


更にありえねえ。


俺はさっき買ってきたコーラのキャップをひねりながら、4月から付き合いだした葉子の顔を思い浮かべた。



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