先輩★内緒の片思い
すでに岸谷先輩は運転席に座っている。


真菜香は走ってきて、後部座席の1列目に乗り込んだ。


私は最後列を指差して、真菜香に聞いてみた。


「私、後ろの方がいい?」


すると、真菜香はきょとんとした。


「え、後ろは男子でいいんじゃない?
優希は私の隣に来なよ」


「ん、わかった」


私は真菜香の隣に座った。


ドアを閉めようと手を伸ばすと、するするとスライドドアが勝手に閉まり出した。


びっくりしていると、岸谷先輩がルームミラー越しに私を見て言った。


「こっちで閉められるから。
用意がよければ、シートベルトして」


「あ、はい」


私は慌ててベルトを閉めた。


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