DEAR...
プロローグ
私たちは
俺たちは
山と海しかなくて
電車なんて一時間に一本しかないような小さな田舎町で
小さな頃から一緒に同じ時間を過ごしてきた。
私の隣には
俺の隣には
アイツがいることが当たり前だと思ってた。
あの頃の二人は
お互いに素直になることが出来なくて…
傷つけあってばかりだった。
でも
成長して大人になるにつれて
いろんなことを知った今は
素直になるのが遅すぎたのかもしれない。
あの頃
素直になることが出来ていたら
今とは違う二人がいたのかもしれない。
傷つけ合うことなんて
なかったのかもしれない。
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