再生

夏実の喉は渇いていて、声を出すことが出来なかった。

『裕、誤解なんだ。二人で会ったのは初めてだよ』

『お前が、夏実を誘ったんだな!裏切り者!』

裕太は仁志の胸を掴んだ。

『裕!やめて!違うの!私が…』

『ああ、そうだよ。俺が誘ったんだ。結婚前の憂さ晴らしにね。俺が誘って無理矢理こいつにキスしたんだ。それだけだ』

『きゃあ!』

裕太が仁志を殴った。

『何故、今頃になってこんなことしたんだ!』

裕太がもう一度仁志にくってかかろうとしていたので、夏実は裕太を止めに入った。

< 102 / 147 >

この作品をシェア

pagetop