再生

裕太の反応は相変わらずない。

『―許してくれなくて当然だわ。最低なことをしたのは分かってる。でも、私はこれからも裕とこの子と一緒に生きていきたいと思ってる』

言い終わると、急に胸がムカムカしてきて、気分が悪くなった。

トイレに走り、吐き出した。

しばらくしてドアが開く音がした。

背中に裕太の手のぬくもりを感じた。

暖かい。

『―大丈夫か?』

―裕…

やっぱり、優しいのね。

涙が溢れていた。

『―僕とこの子って、どいうことなんだ?』



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