再生

彼はニヤニヤしながら言った。

『お前さ、俺のこと好きなんだろ?』

『は?何言ってるの』

『あいにく俺は他に彼女出来たんだよ。その前に告っとけば付き合ってあげてたかもしれないな。あ、でも俺ヤラしい女がタイプだから無理か』

パンッ…音が響いた。

気付いたら仁志を叩いていた。

彼の眼は虚ろだった。

『あんた、何言ってるの?まるで別人みたい』

『俺なんかより、もっとつりあう男がいるだろ?もう、俺を構うな』

そう言い、出て行った。


< 21 / 147 >

この作品をシェア

pagetop