再生

「退院はいつ頃可能ですか」

付き添ってくれていた奥田が聞いた。

「早くて2ヶ月ですね。足のリハビリも必要ですし」

「そうですか…」

彼は自分をチラッと見た。

「早めることは出来ませんか?リハビリは僕が手伝います」

「けれど…」

医者も自分を見ている。

「夏実。病室に戻っててくれ。先生と話があるから」

奥田が優しく自分に言った。

断る理由も浮かばず、車椅子を使い、病室に戻った。


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