再生
第6章
「―なるほど…」
米田がパソコンに何か入力している。
最近、記憶が戻らない夏実は米田に自分の心境を全て話していた。
米田は興味深そうに相槌をうちながら夏実の話を聞いていたが、本当はこんな話聞きたくないのではないかと思っていた。
「あの…先生、こんな話つまらないですよね。何の参考にもならないし」
「いいえ、凄く参考になります」
「そうなんですか?」
「ええ。まず、あなたの婚約者の方。彼は素晴らしい」