再生
この写真に違和感を覚えていた。
前は深く考えようとしなかった。
写真を良く見ると、不自然な大きさだった。
定期用に切っていたと思っていたが、仁志と夏実が写っている部分に合わせて切っている。
仁志が夏実の右肩に手を回していたが、左肩にも別の手があった。
―もう一人、いたんだ。
鼓動が早くなる。
―頭が痛い。
震える体を抑える。
―思い出せない…
―逃げるな…
―オモイダスナ…
「―嫌だ…駄目…」
思い出すのよ。
「ああっ!!」
激しい頭痛。
その瞬間、脳に刺激が走った。