パパとママって呼ばせて。
木造アパートから二十分位歩いた所に小さなバス停がある。そこから勇樹はバスに乗り、徴兵された人達が集まる日本帝國軍、平山中継基地に向かう。

この平山中継基地は、全国から送られる物資などを平山中継基地で中継し、前線基地へと物資の補給を行う日本帝國軍、唯一の中継基地である。

バスに乗ってしばらくすると、バスは平山中継基地に到着した。勇樹はすぐに基地の中にある受け付け事務所へ向かう。

勇樹は知り合いから徴兵された時、とある紹介状を渡された。そして、こう言われたのである「平山中継基地に着いたら、この紹介状を受け付け事務所に出して欲しい」と……。

紹介状にどんな内容が書かれているかは分からないが、取り敢えず勇樹は、知り合いに言われた通り紹介状を受け付け事務所に出した。

「ほう……あんた、山ノ目中佐の紹介か。」

そう言い、勇樹から紹介状を渡された事務所の者は、紹介状の内容を見て少し驚いた。

山ノ目 健、彼は勇樹の高校生時代の知り合いで、階級は陸軍中佐。軍内部でもかなり影響力のある人物で、高い地位にいる人物だ。
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