先生×自分
「…お母様のお話、聞かせてあげましょうか?」


「いいえ」


「聞きたくないんですか?」


「いつまでもお喋りしてるわけにはいかないんで」


爆弾はある。
なら、早く止めなきゃいけない。


「爆弾はここだけですよ」


「本当?」


「ええ。吉田が来てくれれば最高だったんですが。計画は失敗です」


ここしかない。
でも、一つだけじゃないはず。

天海は覚悟を決めたようで、椅子に座ってワインを飲んでいた。


「さぁ、お行きなさい」


「どうして?」


「あなたは、もう用済みです」


…やなこった。

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