向日葵の下で
担当
大音量の着信音によって私の睡眠は妨げられた。
睡眠不足の脳と体には気だるさとイラつきだけが残った。
「・・・うぅ~・・・」
頭は布団の中で、手探りで音源である携帯を掴む。
本当は取りたくないんだけど、急用だったら大変だ。
どーでもいいような内容だったら、さっさと切ればいい。
私はろくに相手も確認しないまま、通話ボタンを押した。
「・・・・・もしもし」
「もしもし、佐々木さん?お休み中にごめんなさいね」
私はその声を聞いて思わず飛び起きた。
なぜならその声は婦長の声だったからだ。
「え?あ?す、すみません・・・。あの、どうかなさいました?」
慌ててさっきの気だるい声を訂正する。
まぁ、婦長はあんまり気にしてないっぽいんだけど・・・。
「佐々木さん、悪いんだけど、今から来てくれないかしら?」
「え?びょ、病院にですか?」
「そうよ」
いきなりの呼び出し。一体何事だろう。