MIXture☆special
「わぁ、久しぶりだね?
全ー然、来てくれなかったしぃ!」
あたしは椅子を立って、拓海の元へと駆け寄った。
「あぁ…、ホントごめんな。
学校の事とか、色々あってさ・・・
蘭のことは、ずっと心配してたんだけどね?」
そう言って、また優しい笑顔をくれたあと。
ポン・ポン――
あたしの頭を、大きな手で撫でてくれる。
「蘭、寂しかった?」
「・・っ、うん」
イジワルな笑顔で、そう尋ねてきても。
あたしの返事に、また優しい笑顔に戻る。
いつも、いつも・・・
拓海の笑顔と優しさが、あたしの元気の源なの。
このドキドキが何かは、分からないけれど。
でも、こんな風に鼓動が早くなってしまう。
話をするだけで、嬉しくなってしまうのも。
会えなくて、寂しいって思うのも。
そんな気持ちは全部、拓海だけだよ・・・?