MIXture☆special
たったひとつ…
それは清々しい、出勤前のコト――
ネクタイを締め、ジャケットを羽織ると。
最後にメガネを掛けようとした時に、その音が聞こえた。
バタバタバタ――
実に慌しく、気分の悪さを引き連れて・・・
ガチャッ――
予想通りに、部屋のドアは全開に開かれる。
「ちょっと、どーいうコトよぉ!?」
「・・・何が?」
その声にワザと、振り返ってみせると。
掛けたメガネを、指でクイッと押し上げた。
当然、その態度が気に入らないらしく。
足音の犯人は、しかめっ面をしている。