あべこべ


「あなたの身内が困っているんですよ?!」

俺はしつこい司にとうとう切れた

「っうっさいんだよ!ゲスがっ!あんなくそ兄貴のために誰が行くかっての!」

「・・・はぃ?あの、お姉さんでは・・・?」

「はぁ?!あんた、マネージャーだろ?!ぅわっ、知らないとかまじゲスだな」

「・・・あの、どういうことですか?」

「はっ、いいだろう、そっちに行って全部話してやるよッ、おい、連れてけ」

司の車に俺は乗った

「あんた、性別も分らないなんてな」

「あのぉ~話しが見えないんですが・・・」

「うるさい、黙っていけ」

俺は金を取る強盗のような口調で話していた

美由紀の所属している会社に着くと俺は早速美由紀と間違えられた

「あれ?美由紀ちゃん?帰ったんじゃあなかったの?」

俺はめんどくさかったので

「はぃ、忘れ物しちゃって」

どこぞの営業者の営業スマイルじゃっ!と思うような笑顔で受け流した

俺は美由紀の楽屋に入った

「あ☆海斗ぉ~、きてくれたんだぁ~」

「放せ、この馬鹿兄貴がッ」

「ひでぇ!妹の癖にひでぇ!そんなのこんな俺がいやか!うわーーーん」

「黙れ!おい、兄貴!あんた、マネージャーに話してないそうだな!」

美由紀は嘘泣きを終えると俺の方へ顔を向けた

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