あべこべ


そう、アレは俺が中学2年の頃

両親がなくなった

兄貴はそのとき高校2年生

俺達二人と多額の金を残して逝ってしまった両親

俺達は二人で今まで過ごしてきた

あるとき兄貴が俳優を目指し始めた

高校3年生のとき俳優(芸能界)のオーディション合格

俺はうれしかった

兄貴は自分が向かうべきスタジオに行った

・・・はずだった

周りは女ばかりで兄貴はおかしいと思った

そして監督に声をかけられた

「ちょっと君きれいね 君にはモデルやってもらおうかな」

兄貴は昔から美形だったから男と思われなかった

兄貴は何も知らずにスタッフに更衣室に連れて行かれた

きれいな服にきれいな化粧きれいな髪形

兄貴は心を打たれた

まぁ、女装に心を打たれたってワケだ

その日、兄貴は無事ばれずに終えた

兄貴が帰ってきて俺聞いた

「どうだった?」って

「あ、うん・・・あのさぁ・・・」

で 兄貴はその日のことを全部話した

「俺、あそこで働く!」

無論俺は却下だった

「そんなのだめだよ!私は認めないよ!」

「頼む!」

兄貴の必死の姿に俺は負けた

「その代わり条件あるよ、マネージャーには必ず自分の正体言うんだよ!」

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