ホスト様に拾われて


でも、その顔はどんどん悲しみの顔になっていった。



「俺の方が翔よりもずっと前から好きだったのに・・・」






悔しそうに眉をさげている彼と



翔に拾われた頃の自分が重なる。



・・・似てるんだ。





『ずっと・・・前から?』



「うん。君が・・・バーテンダーやり始めた頃から」






真っ直ぐあたしを見つめる彼の目は、透き通っていて




嘘でないことを語っている。



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